海外で“やってはいけない”行動とは?

海外に行くと「自分ではまったく悪気がなかったのに、相手を怒らせてしまった」という場面が起こりえます。その理由の多くは、文化や価値観の違いです。日本の常識がそのまま通じるとは限りません。むしろ「日本的な振る舞い」が、他国では無礼や偏見と見なされることさえあります。留学や旅行の前に、最低限知っておくべき“やってはいけない”行動をチェックしておきましょう。


容姿へのコメントは厳禁:欧米ではハラスメント扱い

日本では何気なく「ちょっと太った?」「顔色悪いね」など容姿に言及することがありますが、欧米では容姿や体型へのコメントは完全なNGです。たとえ親しみやユーモアのつもりでも、相手の自己肯定感や尊厳を傷つけると捉えられます。

一方、アジア圏では比較的寛容で、「太ったね、お金持ちそう!」といった文化もあり、一概に国際基準を統一するのは難しいもの。ただし、基本は「外見に触れない」ことが無難です。


宗教に無関心は通用しない

日本人の多くが「無宗教」もしくは「宗教を語らない文化」に育っていますが、海外ではまったく異なります。アメリカでは教会の有無が日常の話題になり、中東や東南アジアでは宗教的戒律が生活に深く根ざしています。

たとえばラマダン中のイスラム教徒の前で飲食する、モスクや寺院で軽装や無遠慮な撮影をする、宗教的記号(十字架やヒジャブなど)を無理解に扱う——いずれも大きな不快感や敵意を招きます。宗教について詳しくなくても、「尊重する態度」さえあれば問題にはなりません。


無表情・アイコンタクト回避は「失礼」になる

日本では控えめな態度やアイコンタクトを避ける傾向がありますが、欧米では目を見て話さない=信用できない人間と捉えられます。無表情も「興味がない」「敵意がある」など悪印象を持たれやすく、留学先で孤立する原因にもなり得ます。

逆に、ラテン系の国では感情を豊かに表すことが信頼の証とされ、表情豊かで率直なコミュニケーションが好まれます。


名前を呼ばない・自己紹介しないのはNG

日本では名乗らずとも相手が察してくれる文化がありますが、海外ではまず自分の名前を名乗り、相手の名前を呼ぶのが礼儀です。特に職場や学校では、「Hi, I’m Yuki. Nice to meet you!」といった自然な名乗りが基本。相手を「あなた」「君」と呼び続けると、敬意がないと受け取られることもあります。


ケース例:オーストラリアでのアルバイト面接

ある日本人留学生が、カフェの面接時に下を向いて小声で答えたところ、「態度が悪い」「やる気がない」と評価されて不採用に。本人は“礼儀正しいつもり”だったにもかかわらず、文化の違いで損をしてしまった例です。逆に、笑顔で自信を持って応対した別の留学生は「プロフェッショナルな印象」として採用されました。


タブーを知ることは、信頼を得る第一歩

文化の違いを学ぶのは、決して“失敗を避ける”ためだけではありません。異文化の中でリスペクトを示すことで、信頼され、関係性がスムーズになります。YT留学では出発前研修で各国のマナーやNG行動を丁寧に解説しています。現地で好印象を残す第一歩として、こうした知識は必須です。

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